トップメッセージ

ご挨拶

株主の皆様へ

 株主の皆様には、日頃より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

 第82期(21年4月1日から22年3月31日まで)は、連結売上高2,982億円(前期比+12.7%)、営業利益214億円(同+48.7%)と大幅な増収増益となりました。一部にコロナ禍の影響もありましたが、前期に落ち込んだテレビ広告市況のリバウンドや増収策など各種取組みの成果もあり、営業利益は過去最高となりました。

 スタートから2年が経過した経営計画「テレビ朝日360° 2020-2025」ですが、テレビ朝日のコンテンツ部門とビジネス部門を一体運用するために新設したビジネスソリューション本部を中心に、様々な施策を機動的に実施したことが増収へとつながりました。また、コロナ禍の巣籠り需要も取り込みながら、通販特番の放送などショッピング事業を戦略的に展開したことも大きな成果となりました。

 インターネットでは、毎月定額の動画配信サービス「TELASA」、インターネット多チャンネル配信「ABEMA」、デジタル広告配信の「UltraImpression(ウルトラインプレッション)」、見逃した番組を視聴できる「テレ朝キャッチアップ」(TVer等で提供)など、幅広い取組みをおこなっています。本年4月からは、プライム帯の番組を中心にTVerでのリアルタイム配信もスタートし、サービス強化に努めています。今後は最新テクノロジーを活用したメタバース等の取組みもより積極的に展開してまいります。

 また、メディアシティ戦略の一環として、臨海副都心の有明南地区にエンタテインメントとテクノロジーの融合する発信拠点を建設予定です。当社グループの情報発信力を強化すべく、現在、詳細な建設計画とビジネスプランを策定中です。あわせて7月23日からは、3年ぶりとなる「テレビ朝日・六本木ヒルズ SUMMER STATION」を開催します。リアルとデジタルを融合させ、六本木でもご自宅でも楽しめる新しいサマーステーションへとアップデートしていきますので、ご期待ください。

 これら企業価値向上の取組みを盤石なものとするため、サステナビリティに関する取組みも積極的に推進しています。昨年12月に「SDGs推進室」を設置したことにくわえ、テレビ朝日グループの「サステナビリティ宣言」、「未来に向けた5つの重点テーマ」の策定をおこないました。持続可能な社会の実現に向けて自ら取り組むことはもちろんのこと、メディア企業としてSDGs関連コンテンツを制作し、SDGsの目標達成に貢献します。

 今後コロナ禍や不安定な世界情勢が落ち着いたとしても、人々のデジタルシフトの動きは加速していくと想定しています。テレビ広告市況など厳しい状況となることも懸念されます。一方、デジタル化の進展は「コンテンツ」の重要性や需要が高まる大きなチャンスでもあります。

 テレビ朝日グループが末永く視聴者やお客様から必要とされる企業であり続けられるよう、私どもは変化を恐れずチャレンジを続け、デジタル時代の“新しいテレビ局”へと進化してまいります。株主の皆様のご期待に沿えるよう尽力してまいりますので、引き続き変わらぬご支援賜りますようよろしくお願い申し上げます。

2022年6月

代表取締役会長早河 洋